不要な土地の相続で悩む!新制度の相続土地国庫帰属制度って使えるの?

独自のノウハウにより入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可など、他の不動産会社が取り扱いづらい“お困り物件”を解決に導いてきた不動産・用地開発のスペシャリスト、株式会社エスエイアシストがお届けする“お困り物件”コラム、第26回目は「不要な土地の相続と新制度」です。
「住まないし使わないけど売れない!」そんな不要な土地を相続してしまった時、どうすればいいのか頭を悩ませていませんか?そんな土地だけ相続放棄したかったところですが、そのためにはその他全ての遺産を放棄しなくてはなりません。それも、放棄したとしても管理責任だけが残ってしまって完全に手放すことができないこともあります。
この記事では、不要な土地の相続で悩むあなたに向けて、新たな選択肢としての「相続土地国庫帰属制度」について詳しく解説します!この制度を活用すれば、相続により得た土地を、有償で国に引き取ってもらうことができます。ただ条件がとても厳しいのです。その条件面をチェックするとともに、制度が使えない場合ならば「不動産買取業者さんを利用するのもアリでは?」ってお話しもしたいと思います。
ぜひ、最後まで読んでいって下さいね!

お困り物件買取事業

突如としてあなたの手元に残された、住まないし使わない不要な土地…。まして問題があって売れない(建築不可物件・袋地など)となると、ただただ固定資産税や管理費用が発生し続け、さらには近隣とのトラブルが起こらないとも限らない、そんな土地を相続してしまったということになります。では、どうすればいいのでしょうか?
「相続放棄すれば良かった?」と思うかもしれませんが、残念ながらそれにはその他全ての遺産を放棄しなくてはいけませんし、その後に土地の所有者が正式に決まらない限りは、土地の管理責任だけが残ってしまいます。それは土地が原因となって地域住民に迷惑をかけてしまえば、賠償責任を果たさなくてはならないということになります。そんな難しい問題に直面しているあなたに、新しい制度がひとつの選択肢になるかもしれません。

相続土地国庫帰属制度とは

それは「相続土地国庫帰属制度」というもの。このあとその詳細について解説しますが、一言でいえば、相続(遺贈)した不要な土地を有償で国に引き取ってもらえる制度なんです!
この制度の名前を「初めて聞いた!」って人も多いかもしれません。それもそのハズ、スタートしたのは2023年4月27日と最近なのです。その利用条件をざっくり言うと、「土地が更地であり、権利関係がクリアで、さらに土壌汚染や近隣とのトラブルがない」といったところです。詳しい条件は後ほど…。
制度の目指す目標は何かと言うと、相続した土地を手放したい人のための選択肢を増やし、所有者不明の土地の発生や空き家問題を防ぎ、土地の利用を円滑にすること。つまり、「土地を手放したいけどどうすればいいのやら?」という人々の悩みを解決するための新たな手段です!
「相続土地国庫帰属制度」のメリットは、土地の処分が出来ることのみならず、引き取り手が信頼できる国であり、引き取り後の管理についても安心して手放せることにあります。
大まかな手続きとしては、まずは所有する土地が制度の対象に該当するか確認し、法務局へ申請。審査・承認を経て決まった負担金を納付すれば、晴れて土地の所有権が国庫に帰属します。流れ的にはシンプルですが、期間は半年〜1年程度とされています。

相続土地国庫帰属制度の利用条件とは?

続いて、具体的に「相続土地国庫帰属制度」の利用条件について詳しく解説していきます。

①土地は更地でなくてはならない
まずは、その土地には建物が建っていては(残っていては)いけないということ。建物が残っているのであれば、申請手続き前には取り壊し、更地にしておかなくてはなりません。
②権利関係がクリアでなくてはならない
次に、ローンといった担保権や、借地権といった使用収益権などの権利関係の設定があると通りません。
③他人による使用権が定められていてはいけない
意外かもしれませんが、私道といった通路その他、(不特定多数を含む)他人による使用権が政令で定められていることがあります。
④土地の境界が明らかでなくてはならない
さらには、隣地との土地の境界が明らかでない(曖昧である)場合もダメです。「えっ?境界塀あるけど?」と思うかもしれませんが、法的に正式なラインが定まっていない土地は多く存在します。
⑤土地が汚染されていてはいけない
この点は、よっぽどでない限りは該当は少ないとは思いますが、以前に工場がありその跡地で、特定有害物質により土地が汚染されていてはいけません。

と、ここまでは申請出来るかどうかのライン。ここからは、実際に調査が入って不可になるケースです。

⑥崖地などの管理困難な土地であってはいけない
続いて、その土地の形状の問題で、例えば崖地といった災害の発生懸念があり、周囲に甚大な被害が想定されると、管理面で困難と見られます。
⑦地上・地中に土地の管理・処分を阻害するものがあってはいけない
次に、土地の管理や処分にあたって阻害するようなもの、例えば、地上であれば工作物や枯れた樹木、建物に該当しない廃屋、放置車両など、地中であれば建物の基礎や古い井戸、給排水管や大きな岩など、これらがあってはいけません。
⑧訴訟トラブルを抱えていてはいけない
そして、近隣その他との訴訟トラブルを抱えていれば、解決しておかなくてはなりません。例えば、先程の隣地さんとの境界線トラブルや、袋地の公道までの通行トラブルなどです。
⑨その他土地の管理・処分に高額な費用や労力がかかってはいけない
最後はケースバイケースではありますが、その他土地の引き取り後に管理・処分に高額な費用や労力がかかってしまうリスクがあると判断されるとNGとなります。

そして、制度の利用条件を見てきましたが、審査・承認が通ったとして立ちはだかる、その先の条件もあります。それは、国に納付する負担金です。それは、種目と区域、そして土地面積によって平米単価も違ってきます。
ここでは、土地の種目が「宅地」で「市街地区域」を想定して、ざっくり計算してみます。
・土地面積50㎡ならば約40万円
・土地面積200㎡ならば約80万円
といったところで、決して安くはありませんし、事前に建物の取り壊し費用などあれば、さらにキツいものかと思います。

「新制度なんて使えない?」ならば不動産買取が吉!

もうこうなってくると、「とても新制度なんて使えない?」って人が多いのではないでしょうか?ならば、そのひとつの解決策として「不動産買取」が吉です!
「不動産買取」とは、文字通り不動産買取業者さんが、あなたの相続した土地を直接買い取るという方法です。まさに今回のように土地を処分したいときに便利!

「相続土地国庫帰属制度」と「不動産買取」の違いは以下のとおり。
①負担金を出すのではなく、不動産買取価格が入ってくる
②問題を抱えていると断られるのではなく、問題を抱えたままでもOK
③半年〜1年かかるのではなく、早ければ即日取引が完了

相続した土地を売却するなら、「空き家特例」などといった国の節税制度や控除制度を使うためにも、相続後早めの対応が吉!
私たちエスエイアシストは、そんな不動産買取業者のひとつ。経験豊富なスタッフを抱えていますので、そのあたりのご相談も絶賛対応させて頂きます!

まとめ

では最後にまとめていきます。

問題を抱えた不要な土地を相続すると、ただただ維持費が発生し続け、近隣トラブルのリスクもあります。相続放棄では、その他全ての遺産を放棄した上で土地の管理責任だけが残ってしまいます。そんなとき、新しい制度である「相続土地国庫帰属制度」が、ひとつの新たな選択肢となると解説してきました。

それは「相続した土地を手放したい人のための選択肢を増やし、所有者不明の土地の発生や空き家問題を防ぎ、土地の利用を円滑にすること」を目的に、2023年4月27日にはじまった、相続(遺贈)した不要な土地を有償で国に引き取ってもらえる安心の新制度。

制度の具体的な利用条件は、
①土地は更地でなくてはならない
②権利関係がクリアでなくてはならない
③他人による使用権が定められていてはいけない
④土地の境界が明らかでなくてはならない
⑤土地が汚染されていてはいけない
⑥崖地などの管理困難な土地であってはいけない
⑦地上・地中に土地の管理・処分を阻害するものがあってはいけない
⑧訴訟トラブルを抱えていてはいけない
⑨その他土地の管理・処分に高額な費用や労力がかかってはいけない

申請・審査〜承認(負担金納付)・国庫へ帰属までの期間は半年〜1年程度。ただし、国に納付する負担金や、事前に建物の取り壊しなどがあれば、その費用負担は大きく「新制度が使えない?」人も!ならば、そのひとつの解決策が「不動産買取」です!

「相続土地国庫帰属制度」と「不動産買取」の違いは以下のとおり。
①負担金を出すのではなく、不動産買取価格が入ってくる
②問題を抱えていると断られるのではなく、問題を抱えたままでもOK
③半年〜1年かかるのではなく、早ければ即日取引が完了

相続した土地を売却するなら、「空き家特例」などといった国の節税制度や控除制度を使うためにも、相続後早めの対応が求められます。

私たちエスエイアシストでは、そんな不動産買取業者のひとつ。入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可など、困ってしまう”訳あり物件”のご相談を数々と解決してきた実績があり、今回のようなケースも、経験豊富なスタッフによって多様なご相談も対応させて頂きます!
ほかの不動産会社で難色を示されてしまった物件をお持ちの方は、ものは試しとぜひ一度エスエイアシストにご相談ください!お待ちしています。

エスエイアシストなら処分しづらい“お困り物件”を買取ります!

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