【傾斜地の家】建て替えられる?その注意点と最適な選択肢とは!?

独自のノウハウにより入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可など、他の不動産会社が取り扱いづらい“お困り物件”を解決に導いてきた不動産・用地開発のスペシャリスト、株式会社エスエイアシストがお届けする“お困り物件”コラム、第36回目は「傾斜地の家の建て替え」です。
「傾斜地」の家の建て替え、お考えですか?特に、古くなってきた家をどうするかは大きな課題ですよね。都市部であっても景観の良さなど魅力はたくさんありますが、その問題点やリスクも無視はできません!近年は自然災害が多くなってきている気がして「安心して暮らせるのか?」と不安になりつつ、だからといって建て替えによるコストや安全性についての疑問もあるでしょう。
今回の記事では、そんな疑問や不安を解消するため、傾斜地の家の建て替えについて詳しく解説します。その注意点と活用方法、最適な選択肢は何なのか、一緒に考えていきましょう!最後までお付き合い頂けると幸いです。

お困り物件買取事業

都市部における傾斜地に建つ家の魅力とは?

まず「傾斜地」とは、地形的に起伏がある土地を指します。建築基準法では厳格な定義はなされてはいませんが、一般的には傾斜角度が30度以下の土地で、30度を超える場合は「急傾斜地」または「崖地」とされています。山や丘に囲まれていたり、川や海に添っていたりと、自然災害などの影響を受けやすい場所といえます。そして地価の側面から見ると、平坦な土地に比べて利活用が難しく、安い傾向にあります。

そんな都市部における傾斜地に建つ家の魅力は、適度な利便性を確保しつつも比較的お値ごろ感で購入できるということです。そして、都市部であっても樹木が残されているケースも多く、周囲の環境との関係性や地形を活かした庭やテラスなどがあれば、自然と触れ合いを感じられるかもしれません。その地形から生まれる独特な景観も魅力で、開けた場所なら眺望が良く、周囲の景色を一望できる物件もあるでしょう。さらに、地下スペースを活用しやすいメリットもあります。

傾斜地の家のリスクとは?

では、傾斜地の家にはどんなリスクがあるのでしょうか?

①集中豪雨による浸水のリスク
傾斜地は特性上、雨水の流れが早く集まりやすい傾向にあります。標高的に高い位置にあっても、相対的に周辺よりも低い土地は浸水のリスクも高まります。特に近年多くなっている集中豪雨が起きた場合は、家や家財が水害に遭うリスクがあります。

②地盤沈下や地すべりのリスク
その影響で雨水が地盤に浸透したり、その他地震などの地盤の動き、道路工事や宅地造成などによる地盤の乱掘といった原因で、地盤の土砂が流出しやすくなる場合があります。そうして地盤が不安定になると、地盤沈下や地すべりのリスクも高まります。

③建物の老朽化によるリスク
それらの要因で、建物の基礎の下を支える地盤に問題が生じれば、家が傾いたり、最悪の場合は倒壊の可能性もあります。平地と比べて自然環境からの影響を受けやすいため、建物自体の老朽化も進みます。耐震性が落ちる、メンテナンス費用がかさむなどのリスクも抱えます。

④擁壁によるリスク
そんな地盤や建物を支える役目を担うのが擁壁(ようへき)です。これは傾斜地を平坦にして利活用しやすい土地にするために、極めて重要。擁壁が老朽化すると、地盤の支持力が失われ、先述の地すべりや倒壊のリスクが高まります。また、老朽化どうのと言う前に、そもそも法律に反した(もしくは現行の安全基準に適合しない)擁壁であることがあり、イザというときに役に立たないケースもあります。

「この傾斜地の家は建て替えられる?」その注意点とは?

それでは本題です!「この傾斜地の家は建て替えられる?」「そのコストや安全性はどうなのか?」「そもそもその後も安心して暮らせる?」等々、めっちゃ不安です。その注意点はどこにあるのでしょうか?
①建築基準法その他における制限の厳格化
まず、傾斜地には一般的に平地での建築とは違った制限があります。傾斜地の建て替えにおいて建築基準法や都市計画法、さらには各自治体のがけ条例なども影響します。これらは、過去の災害や事故を経て改正を繰り返し、基本的には厳しく厳格化してきています。新たに建て替えるならば、その法的制限が現行ではどう変わっているのか、しっかりと確認しておく必要があります。例えば、擁壁の高さや斜度、擁壁から建物との距離、土地の利用用途などといったものです。
②「安全に建てられる」と「法律は守っているので建てられる」の違い
とはいえ、「法律は守っているので建てられる」から大丈夫と安易に思うのは危険です。法令をリサーチして「建てられる」条件を満たしていたとしても、その土地が、その設計が、「安全に建てられる」かは別の話です。例えば、依頼した施工業者さんが「建てられる」と言ったとして、鵜呑みにしたら後悔する将来があるかもしれません。可能ならセカンドオピニオン的に第三の専門家に意見をもらうか、そこまでしないまでもコストや不便を嫌っただけでの判断をするのはNGです。
③擁壁の建て替えも考慮
そして、家だけではなく擁壁も考慮に入れましょう。特に、擁壁が老朽化や現行の基準に達していなければ、建築確認申請が通らない場合もあります。思った建物が建てられない、建て替えコストが跳ね上がる、最悪はその土地に建物を建てられないなんてこともあり得ます!
また、擁壁にはもうひとつ問題があります。それは、擁壁の所有と管理。「自分の土地のものか?隣地のものか?それとも共有か?はたまたハッキリしないのか?」で、擁壁設置の費用負担や管理責任が変わってきます。自分のものなら分かりやすいですが、そうでない場合は隣地さんとの協議と合意が必要です。隣地さんとの関係が良ければいいですが、問題が長期化したり、どうしても直してくれない擁壁の手前に、別の土留めや擁壁を設置しなくてはならない場合もあります。

傾斜地の家は建て替えが正解なのか?その他の最適な選択肢とは?

このように、傾斜地の家の建て替えには、考慮すべきことが沢山あるとともに、かなり高額な費用がかかるものです。地盤改良や擁壁の設置、平地と比べて複雑な設計と施工によって、費用はさらに跳ね上がります!もちろん、家族の安全快適な生活を確保するためには、費用は二の次かもしれません。しかし、高額な費用がかかる以上は、その投資が本当に必要なのか、家計に無理はないのか、しっかりと考えなくてはなりませんね!

ここでは、建て替えの他、最適な活用方法について考えます。
①リフォームという選択肢
まずは、建て替えではなくリフォームという選択肢もあります。
そのメリットとしては、費用が建て替えに比べて安いこと。また、工事期間も短くすむ上、環境にも優しいですね。既存の建物を活かせるので、家族の思い出や居心地の良さもそのまま更新することができます。
一方でそのデメリットは、リフォームには限界があることです。特に傾斜地であれば、地盤や擁壁の状態などによっては大規模な工事が必要になったり、リフォームだけでは対応できない可能性もあります。
②売却という選択肢
つぎに、工事費用がどうしても捻出できないときは、土地の売却という選択肢になります。売却のメリットには、建て替えやリフォームに比べれば、費用はほとんどかかりませんし、適切な不動産業者さんを選べば、煩わしさはありません。ただし、デメリットとして、傾斜地の家はどうしても需要が少なく、希望価格での売却が難しいと思われます。
その理由は以下のとおり。
・(これまで話したとおり)自然災害のリスクが高い
・(これも先述どおり)建築条件の厳しさ
・(これもさんざん話しました)建て替えやリフォーム費用が高額
・(これらの要素によって)金融機関に担保価値がないと判断される可能性
・(担保価値がないので)買い手が住宅ローンを組めない可能性
ちょっとここまでくると、無理ゲー(クリアできないゲーム)のように感じます。一般の買い手さんを探す「仲介」による売却は、活動が長期化することを覚悟しなくてはならないかも!精神的にも疲弊しそうな現実です。

ならばと不動産業者さんによる「買取」ならイケるかも?と思うかもしれませんが、それはそうもいかない場合があります。と言うのも、それらのリスクは不動産業者さんにとってもリスクだからです。買い取った土地を利活用して収益を上げられなくては、企業としては問題ですよね!であるので、買取価格はかなり安くなります。その分、買い取ってもらえるなら、短期の活動でお金に変えることができるメリットがあります。
「仲介」「買取」いずれにせよ、傾斜地の家の扱いに慣れた、実績とノウハウに長けた実力のある業者さん選びがポイントになりそうです。

以上の情報を総合すると、お持ちの傾斜地の家の最適な選択肢は、それぞれのメリット・デメリットがあるため、ご自身の生活環境や将来のプランに合った方法を選んで下さいね!ってことです。

まとめ

今回の記事では、傾斜地の家の建て替えの注意点と建て替え以外の活用方法、最適な選択肢は何なのか、についてお話ししてきました。

まず「傾斜地」とは、一般的には傾斜角度が30度以下の地形的に起伏がある土地を指します。その特性上、自然災害などの影響を受けやすい場所で、平坦な土地に比べて利活用が難しく、地価は安い傾向にあります。

都市部における傾斜地に建つ家の魅力は、適度な利便性を確保しつつも比較的安く購入でき、その地形から生まれる独特な景観や、地下スペースの活用しやすさがあります。

傾斜地の家にはどんなリスクは以下があります。
①集中豪雨による浸水のリスク
②地盤沈下や地すべりのリスク
③建物の老朽化によるリスク
④擁壁によるリスク

「この傾斜地の家は建て替えられる?」のか?その注意点は以下。
①建築基準法その他における制限の厳格化
傾斜地には一般的に平地での建築とは違った制限があります。これらは、過去の災害や事故を経て改正を繰り返し、基本的には厳しく厳格化してきています。新たに建て替えるならば、その法的制限が現行ではどう変わっているのか、しっかりと確認しておく必要があります。
②「安全に建てられる」と「法律は守っているので建てられる」の違い
「法律は守っているので建てられる」からといって、それが「安全に建てられる」かは別の話です。依頼した施工業者さんが「建てられる」と言ったとしても、セカンドオピニオン的に第三の専門家に意見をもらうことで確認することが大切です。
③擁壁の建て替えも考慮
家だけではなく擁壁の建て替えも考慮。擁壁が老朽化や現行の基準に達していなければ、建築確認申請が通らない場合もあります。
また、擁壁の所有と管理についても確認し、擁壁設置の費用負担や管理責任が変わります。場合により隣地さんとの協議と合意が必要で、問題が長期化したり、どうしても直してくれない擁壁の手前に、別の土留めや擁壁を設置しなくてはならない場合もあります。

このように、傾斜地の家の建て替えには、かなり高額な費用がかかるものです。地盤改良や擁壁の設置、平地と比べて複雑な設計と施工によって、費用はさらに跳ね上がります!高額な費用がかかる以上は、その投資が本当に必要なのか、家計に無理はないのか、しっかりと考えなくてはなりません。

ここでは、建て替えの他、最適な活用方法について考えます。
①リフォームという選択肢
そのメリットとしては、費用が建て替えに比べて安く、既存の建物を活かして更新できます。
一方でそのデメリットは、地盤や擁壁の状態などによっては大規模な工事が必要となると、リフォームだけでは対応できない可能性もあります。
②売却という選択肢
売却のメリットには、建て替えやリフォームに比べれば、費用はほとんどかかりません。
ただしデメリットとして、傾斜地の家はどうしても需要が少なく、希望価格での売却が難しいです。
その理由は以下のとおり。
・(これまで話したとおり)自然災害のリスクが高い
・(これも先述どおり)建築条件の厳しさ
・(これもさんざん話しました)建て替えやリフォーム費用が高額
・(これらの要素によって)金融機関に担保価値がないと判断される可能性
・(担保価値がないので)買い手が住宅ローンを組めない可能性
一般の買い手さんを探す「仲介」による売却は、活動が長期化することで、精神的にも疲弊するかもしれません。
一方で、不動産業者さんによる「買取」の場合、それらのリスクは不動産業者さんにとってもリスクなので、買取価格はかなり安くなります。その分、買い取ってもらえるなら、短期の活動でお金に変えることができるメリットもあります。
「仲介」「買取」いずれにせよ、傾斜地の家の扱いに慣れた、実績とノウハウに長けた実力のある業者さん選びがポイントになりそうです。

お持ちの傾斜地の家の最適な選択肢は、それぞれのメリット・デメリットがあるため、ご自身の生活環境や将来のプランに合った方法を選んで下さい!

私たちエスエイアシストでは、そんな持ちの傾斜地の家の最適な選択肢のひとつである「買取」の専門業者です。傾斜地の家のほか、入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可など、さまざまな困ってしまう“訳あり物件”のご相談を数々と解決してきた実績があります!
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