
独自のノウハウとアイデアを結集して入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可など、他の不動産会社が取り扱いづらい“お困り物件”でも、ひと手間かけることで土地や建物の持つ価値を最大化して解決に導いてきた不動産・用地開発のスペシャリスト、株式会社エスエイアシスト(SAA)がお届けする“お困り物件”Blogです。
弊社は独自に物件を仕入れて解体も自社で行い住宅用地に仕上げる用地開発事業、リノベーション、収益性物件まで幅広く展開しています。ご自身がお持ちの物件はもちろん、同業者で“お困り物件”でお悩みの方もお気軽にご相談ください!今回は二世帯住宅の売却方法について解説します。
親の相続やライフスタイルの変化をきっかけに、二世帯住宅の売却を検討する方は少なくありません。とはいえ、二世帯住宅は一般的な戸建てよりも特殊な構造や権利関係を持つため、買い手が見つかりにくいのが現実です。価格帯も高めになりやすく、売却活動が長期化するケースも珍しくありません。そこで今回は、二世帯住宅の種類ごとの売却方法と、なかなか売れないときの対処法を整理してみましょう。
二世帯住宅のタイプ別売却戦略
二世帯住宅は「そのまま二世帯住宅として売る」以外にも、用途を工夫することで買い手の幅を広げられます。代表的な3つのタイプごとに、売却の方向性を考えてみます。
①完全分離型は「居住用+投資用」で売り出す
完全分離型は、玄関や水回りを含めて生活空間が完全に分かれているタイプです。二戸の住宅が独立しているため、売却時には柔軟な提案が可能です。
・一方を居住用、もう一方を賃貸用として販売
・両方を賃貸物件として投資家向けに売却
このように「二世帯住宅」ではなく「二戸一棟の収益物件」として打ち出すことで、購入層を広げられるのが強みです。
②一部共用型はシェアハウス需要を狙う
玄関や浴室などを共用する一部共用型は、買い手のニーズに合致しにくいのが難点です。しかし、共用部分があるからこそ「シェアハウス」としての活用が可能です。
プライベート空間を確保しつつ、共用スペースで交流できる点は、若年層や外国人居住者に人気があります。売却時に「シェアハウス運営用物件」としてアピールすれば、投資家や事業者の関心を引きやすいでしょう。
③完全同居型は「大家族向け住宅」として提案
生活空間をすべて共有する完全同居型は、広めの一戸建てとして扱われることが多いです。部屋数が多い点を活かし、大家族や二世帯同居を希望する層に向けて販売するのが有効です。
「広さを活かした大人数向け住宅」として打ち出すことで、通常の戸建て市場にもアプローチできます。
長期間売却できない二世帯住宅を売却するための工夫
売却活動が長期化すると、固定資産税や維持費の負担が重くのしかかります。そこで、売却が進まないときに試したい具体的な対策を紹介します。
①売却価格の見直し
1年以上売れない場合、価格設定が市場と乖離している可能性があります。新築時の建築費を考えると値下げは勇気が要りますが、相場より高すぎると買い手は現れません。
不動産会社に査定を依頼し、周辺の成約事例を参考に価格を調整することが重要です。
②仲介業者の変更
二世帯住宅は販売ノウハウが必要な特殊物件です。経験の浅い業者に任せると「売れない物件」として扱われ、積極的な営業活動が行われないこともあります。契約更新のタイミングで、二世帯住宅の売却実績がある業者に切り替えるのも有効です。独自の購入希望者リストを持つ会社なら、売却成功の可能性が高まります。
③リフォーム・修繕で印象アップ
小さな不具合でも放置すると、買い手に悪印象を与えます。
クロスの剥がれやフローリングのきしみ、水回りの不備など軽微な修繕を済ませておくだけで、内覧時の印象が大きく変わります。修繕費用はかかりますが、値下げ交渉を避けられる可能性が高く、結果的に高値売却につながることもあります。
④空き家状態で販売する
居住中の物件は生活感が残り、買い手がリフォーム後のイメージを描きにくいものです。空き家にしてオープンハウスを開催すれば、購入希望者が自由に内覧でき、リノベーションの可能性を検討しやすくなります。「購入後にリフォーム前提で考える層」にアピールできるため、売却スピードが上がるケースもあります。
⑤専門の買取業者への売却
仲介では買い手が現れるまで待つ必要がありますが、買取業者なら即時売却が可能です。相場より価格は下がる傾向がありますが、長期間売れ残っている物件を現金化できるメリットは大きいです。「早く手放したい」「維持費の負担を減らしたい」という方には、買取業者への売却が現実的な選択肢となります。
まとめ
今回は二世帯住宅の売却について解説してきました。二世帯住宅は一般的な戸建てよりも売却が難しいとされますが、物件の特徴を活かした販売戦略を取れば、買い手を見つける可能性は十分にあります。「売れない」と諦める前に、販売方法を柔軟に見直すことが成功への近道です。二世帯住宅の特性を理解し、適切な戦略を取ることで、スムーズな売却につながるため、まずは専門の不動産買取業者への相談をお勧めします。弊社では今までに蓄積してきた経験やノウハウを活かし、リフォームや売却することができますので、売却がしづらい物件においても買取が可能になります。このような物件の扱いに悩まれている不動産業者だけでなく、土地を相続した依頼者から相談を受けた不動産物件の売買に馴染みのない弁護士さんまで、査定のみのご連絡でも構いませんので是非弊社へお気軽にお問い合わせください!


