欠陥住宅でも買い取ってもらえるの?仲介では売れずトラブルにも不安!

独自のノウハウにより入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可など、他の不動産会社が取り扱いづらい“お困り物件”を解決に導いてきた不動産・用地開発のスペシャリスト、株式会社エスエイアシストがお届けする“お困り物件”コラム、第105回目は「欠陥住宅の買取」です。

「施工不良のある家なんて、誰が買ってくれるのだろう?」「仲介での売却を依頼したけれど、なかなか売れない…」といったふうに、欠陥住宅を抱えて悩んでいる方が多くいます。そして、例え買い手さんが見つかったとしても、欠陥住宅は売却後にトラブルになるケースがあります。とても不安なことですね。

この記事では、「欠陥住宅とはどういったものなのか?」「なぜ仲介では売却が難しいのか?」、そしてその解決策としての「不動産買取」という選択肢について、わかりやすくお話していきます。「どうせ売れない」と諦めていた住宅でも、スムーズに手放せる可能性があります。ぜひ最後まで読んでいってくださいね!

お困り物件買取事業

欠陥住宅とはどんなもの?

はじめに、「欠陥住宅」とはどんな状態のものを指すかというと、「建築時の施工不良や手抜き工事によって、居住する上で安全性・機能性に支障をきたしている住宅」のことです。一方で、経年劣化や老朽化によるものや、違法建築(法律に違反して建てられたもの)や既存不適格建築物(建築後の法改正によって基準を満たせなくなったもの)は、一般に欠陥住宅とは区別されます。ただ、今回の記事において、重大な安全上の問題が発生している場合については、広義の意味での欠陥住宅として、併せてお話ししていきます。

そんな欠陥住宅、代表的な状態には以下のようなものがあります。
 

①雨漏りや内部結露
まず、屋根や外壁の防水施工が不十分だった場合に起こる雨漏りや、断熱材の性能が足らないことで起こる内部結露です。天井にシミができる、壁紙が浮くといった目に見える症状のほか、カビの繁殖によるアレルギーや呼吸器系の健康被害につながることもあります。

②主要構造部にひび
つぎに、基礎・柱・梁など、建物の強度や耐震性を支える主要構造部にひび割れがあると、大きなリスクとされます。特に地震の多い日本においては、これらのひびが地震の揺れで致命的な損傷を負う可能性があり、建物の寿命そのものに関わる問題となります。

③シロアリ被害
また木造住宅にとっては、長年に渡るシロアリによる土台や柱の食害も大きな問題に。外観からはわかりにくくても、床が沈んだり、歩くときに不自然な音がすることがあります。この被害が進行すれば、住宅が傾いたり、最悪は倒壊リスクすら生じます。

④建物の沈下や傾き
そして、軟弱な地盤や施工時の不備によって、住宅の一部が沈下したり傾いたりといったケース。見た目に異常がなくても、ボールを床に置くと転がる、ドアや窓がスムーズに開閉できないなどの軽微なものから、建物構造に重大な損傷を与える場合もあります。不均一な沈下を「不同沈下」とも呼ばれ、大きく資産価値の低下に繋がります。

⑤給排水や電気系統の不具合
さらに、給排水管の漏水や逆流、ブレーカーが頻繁に落ちる、電気の一部が通らないといった不具合も欠陥として扱われます。とくに老朽化著しい住宅では、配管が鉄管のままでサビが進行してしまうことや、電気配線が小動物によってかじられるなどの被害もあります。

⑥現行法に適合していない住宅
さいごに、現行法に適合していない住宅も、事実上の欠陥住宅と見なされることがあります。それは、建築後に法改正があって適合しなくなった「既存不適格建築物」や、そもそも法違反して建てられてしまったり、無許可で増築等をした「違法建築」もあります。住宅の安全を確保するために法改正されているとして、それに適合しないとすれば、不安全で欠陥があると捉えられますね。

一方で、欠陥とまでは言えない状態もあり、例えば、
・部屋の隅の軽度な壁紙の剥がれ
・床のきしみや僅かな沈み
・雨樋や網戸のズレなどの外装の軽微な不具合
などといったケースでは、単に経年劣化として考えられ、比較的補修もしやすいので問題になりません。特に木造住宅の場合、木材の伸縮によって多少の歪みは出るものなので、神経質になり過ぎない方がよいでしょう。

欠陥住宅が仲介で売れにくい理由は?

こうした欠陥がある住宅を売却しようとすると、買主さんにとって大きなリスク要因を感じて買いづらく、売主さんにとっては「売りにくい住宅」として大きなハードルとなります。

では、「なぜ欠陥住宅が不動産仲介で売れにくいのか?」について、より具体的に見ていきましょう。そもそも不動産仲介というのは、物件を売りたい人と買いたい人をマッチングして、売買契約を成立させるサービスです。一般的に、仲介で売れるのは「きれい・安全・住みやすい」という印象を持たれやすい住宅です。

であるので、欠陥住宅の場合には、
・欠陥の修理費用など追加出費と手間を心配される
・欠陥の程度や範囲が不明確だと後に問題が出るリスクがある
・欠陥のある物件は住宅ローンが通らない可能性がある
・見た目や第一印象でマイナス評価を受けやすい
といった理由で、買主さんから敬遠されやすくなります。

たとえ売却交渉のテーブルに乗ったとしても、欠陥住宅の売却相場は一般的な住宅に比べて(欠陥の程度によるものの)大幅に安くなります。ただ、だからと言って、その欠陥を言わない…、住宅に欠陥があるという物理的瑕疵(物理的な不具合や欠陥)の告知義務を果たさないワケにはいきません。

そのため、仲介を請け負う不動産業者さんも「売りづらい物件」と判断して、積極的に動いてくれなかったり、内覧時の対応や価格交渉に消極的になったり、といったふうになりがちです。こうした背景から、「欠陥住宅=仲介では売りにくい」というのが現実なのです。

修繕やリフォームしても売却価格に見合わない?

というコトで、欠陥住宅を仲介で売却するなら、多くの場合に仲介業者さんからは「そのままの状態では売れない」と言われ、修繕やリフォーム、ときには建物の解体を求められることがあります。

例えば、以下のようなケースでは次のような費用がかかることがあります。
・雨漏り補修:20〜80万円程度(規模や雨漏り範囲によって変動)
・シロアリ駆除や修繕:30〜100万円程度(被害範囲や使用薬剤の種類で異なる)
・地盤補強や傾き修正:100万円以上(傾きの程度や構造、地盤状態で大きく異なる)
・給排水管工事:50万円前後(住宅全体か一部かによって変動)
・解体(木造):100〜150万円程度(構造や床面積、立地条件によって変動)

これを見て、「売るためにこれだけお金をかけないといけないのか…」と頭を抱える方も多いと思います。しかも、これらの工事を行っても、かかった費用すべてが売却価格に反映できるとは限りません。

なぜなら、修繕後であっても買主側からすれば「もともと欠陥があった住宅」というイメージが残るためです。結果として、「不安だからもう少し安くしてほしい」と値引きを要求されるケースが少なくないのです。

さらに言えば、修繕をしても建物のすべてが完璧になるわけではありません。見えない部分に別の欠陥が隠れていたり、後から不具合が出てきたりすることもあるため、「直したのに想定より安くしか売れなかった」と感じる方も多いのが現実です。

ならばと、欠陥のある住宅は解体してしまえば、「シンプルに土地の価値として判断できる!」と考えるかもしれません。しかし、法的な制限があるリスクや優遇税制がなくなるリスクもあるため、慎重に検討しなくてはなりません。

仲介で売却後のトラブルにも不安がある!

それらが、仮に功を奏して仲介で売却できたとしても、その後の責任が完全になくなるわけではなく、トラブルになる不安は残ることになります。「それは何故か?」ポイントは「契約不適合責任」です。

契約不適合責任とは、2020年4月の民法改正により導入された制度で、従来の「瑕疵担保責任」に代わる新たなルールです。簡単に言うと、「売買契約で説明された内容と実際の物件の状態が違っていた場合には、買主が売主に対して一定の請求をできる」というもの。

具体的には以下。
・追完請求:欠陥を補修するよう求める
・減額請求:欠陥の程度に応じて売買価格の一部を返金するよう求める
・損害賠償請求:欠陥の補修費用や入居の遅れなどに伴う損害の賠償を求める
・契約解除請求:重大な欠陥に売買契約自体の解除を求める

特に注意したいのは、告知義務を果たしていなかった場合のリスクです。先述したとおり、売主さんが欠陥住宅を売却する際には、買主さんに対して欠陥箇所を正確に伝える義務があります。これを怠った場合には、たとえ「知らなかった」としても、後から契約不適合責任を問われる可能性があります。

つまり、「売れたからもう安心」ではなく、「売った後にも責任が残る」、これが仲介による欠陥住宅の売却で最も不安視されるポイントなんです。

欠陥住宅でも買い取ってもらえるの?

というワケで、「仲介では難しそう。でも、どうにかして手放したい…」と、そんなときの有力な選択肢が「不動産買取」です。「欠陥住宅でも買い取ってもらえるの?」と不安になるかもしれませんが、実際には、欠陥住宅でも現状のままで買い取ってくれる不動産買取業者さんは多数存在しています。

不動産買取とは、買主を探す仲介とは違い「不動産業者が直接取引で住宅を仕入れ、再販や再活用を前提に買い取る仕組み」です。言い換えれば、買取業者さんは収益を出すために、市場相場価格より高く買い取ることは難しいでしょう。

また、不動産買取といっても業者はピンからキリまであります。なかには、欠陥住宅であることを理由に極端に安く買いたたこうとする悪徳業者が存在するのも事実です。そのため、信頼できる業者を選ぶことが非常に重要です。

その一方で、信頼のおける買取業者さんに欠陥住宅を売却できるのなら、メリットは大きいと言えます。それは以下のような点。
・現況売却が可能:欠陥の修繕等せずに現状のまま売却できる
・短期間で現金化:欠陥住宅に手を加えるための時間や手間なく現金化できる
・法的問題にも対応:法律面での懸念がある住宅でも対応してくれる
・免責になる可能性:売却後のトラブルや責任に悩まずに済む
・広告活動が不要:直接取引のため近隣に知られず欠陥住宅を手放せる

であるので、「この住宅はもう売れない」と諦める前に、まずは一度、複数業者に買取査定を依頼してみる価値は十分にあるでしょう。

まとめ

この記事では、「なぜ欠陥住宅は仲介での売却が難しいのか?」「欠陥住宅は買い取ってもらえるのか?」について、わかりやすくお話ししてきました。

はじめに、「欠陥住宅」とは、「建築時の施工不良や手抜き工事によって、居住する上で安全性・機能性に支障をきたしている住宅」のことで、広義では「経年劣化や老朽化によるもの」や、「違法建築や既存不適格建築物」も含みます。

欠陥住宅の代表的な状態は以下。 
①雨漏りや内部結露
②主要構造部にひび
③シロアリ被害
④建物の沈下や傾き
⑤給排水や電気系統の不具合
⑥現行法に適合していない住宅

一方で、単に経年劣化であり比較的補修もしやすいものは欠陥住宅とは言いません。

一般的に、仲介で売れるのは「きれい・安全・住みやすい」印象の住宅です。欠陥住宅は「追加出費と手間・欠陥の程度が不明確・住宅ローンが通らない・第一印象でマイナス評価」といった理由で買主さんから敬遠され、不動産仲介で売れにくいものとなります。

仲介を請け負う不動産業者さんは「売りづらい物件」と判断して、積極的に動かず内覧時の対応や価格交渉に消極的になりがちです。こうした背景から、「欠陥住宅=仲介では売りにくい」というのが現実。

というコトで、欠陥住宅を仲介で売却するなら、「そのままの状態では売れない」と言われ、修繕やリフォーム、ときには建物の解体を求められることがあります。

例えば、以下のようなケースでは次のような費用がかかることがあります。
・雨漏り補修:20〜80万円程度(規模や雨漏り範囲によって変動)
・シロアリ駆除や修繕:30〜100万円程度(被害範囲や使用薬剤の種類で異なる)
・地盤補強や傾き修正:100万円以上(傾きの程度や構造、地盤状態で大きく異なる)
・給排水管工事:50万円前後(住宅全体か一部かによって変動)
・解体(木造):100〜150万円程度(構造や床面積、立地条件によって変動)

しかも、これらの工事を行っても、
・もともと欠陥があった住宅というイメージから値引きを要求される
・修繕後に不具合があれば想定より安くしか売れない
・解体しても法的な制限や優遇税制がなくなるリスクがある
これらのことから、かかった費用すべてが売却価格に反映できるとは限りません。

仮に売却できたとしても、売却後の「契約不適合責任(売買契約内容と実際の物件が違っていた場合の責任)」に不安があります。これが仲介による欠陥住宅の売却で最も不安視されるポイントです。

というワケで、仲介では難しいときの有力な選択肢が「不動産買取」です。

不動産買取とは、買主を探す仲介とは違い
・市場相場価格より高く買い取ることはできない
・極端に安く買いたたこうとする悪徳業者が存在する

その一方で、信頼のおける買取業者さんに欠陥住宅を売却できるのなら、「現況売却が可能・短期間で現金化・法的問題にも対応・免責になる可能性・広告活動が不要」といったメリットは大きいです。

であるので、「この住宅はもう売れない」と諦める前に、まずは気軽に買取査定を依頼してみましょう!

私たちエスエイアシストも不動産買取業者のひとつです。入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可など、困ってしまう“訳あり物件”のご相談を数々と解決してきた実績があります。ぜひ他社さんと比較して頂ければと思います。難しい物件をお持ちでお困りの方は、一度エスエイアシストにご相談ください!お待ちしています。

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