契約不適合責任を負わない?お困り物件でも安心のお取り引きをするために!

独自のノウハウにより入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可など、他の不動産会社が取り扱いづらい“お困り物件”を解決に導いてきた不動産・用地開発のスペシャリスト、株式会社エスエイアシストがお届けする“お困り物件”コラム、第43回目は「契約不適合責任を負わずにお取り引きをするためには?」です。
不動産を売却する際に、多くの売主さんが不安に思うこと。それは、お取り引き後にその物件に問題が見つかって「契約不適合責任を負わされないかな?」ということ。特に「お困り物件」をお持ちの方にとって、この言葉は重い響きと感じるのではないでしょうか?法的な問題や物理的な問題を抱えた物件は、売却するには多くの注意が必要ですが、専門知識が少ないとどう対処していいものやら分からずに困ってしまいますね!
この記事では、そんなお困り物件の所有者さんが安心の不動産取り引きをするために、契約不適合責任とは何なのか、そしてそれを負わないための方法や手続きについて、できる限り分かりやすく解説していきます。それによって、少しでも不安が軽減できる一助になれたら幸いです。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

お困り物件買取事業

契約不適合責任とは?瑕疵担保責任との違いと変更点!

はじめに、「契約不適合責任」とは何なのか?それは、売却する不動産に合意された条件に合致しない場合に、売主さんが負う責任のことを指します。この責任は、不動産に存在する隠れた瑕疵(欠陥)が原因で、買主さんが損害を受けたときに生じます。目的物の種類・数量・品質のいずれかに関して、契約内容に相違があった場合の責任です。具体的には、権利関係に問題があったとか、隣地からの越境物があったとか、雨漏りがヒドかったとか、などなどです。

では、一般的に知られる言葉である従来の「瑕疵担保責任」とは何が違うのか?瑕疵担保責任においては、買主さんが契約締結時において善意無過失(注意を払っていても知ることが出来なかったもの)の「隠れた瑕疵」の存在であったことを要件としていましたが、それが撤廃されました。
また、買主さんが売主さんに対して、「契約の解除」「損害賠償請求」のみが可能だったものを、それに加えて「履行の追完請求(契約通りの引き渡しを求める)」「代金減額請求(不適合の度合いで減額させる)」も出来るようになりました。
…ややこしいのでもっと平たく言うと、契約不適合責任では「売主は、買主さんが契約時に瑕疵に気付けなかったとしても、その契約が有効であると信じたことによる損害のみならず、契約目的どおりであれば得られたであろう利益も補償しなくてはならない」ということになり、言い換えると「売主は一切の不備もないように契約書に盛り込まねばならない」となります。
この民法改正は2020年4月1日に施行・導入され、これまでに比べて、買主さんの立場の保護が強化されたと言えます。

所有物件の状態を正確に把握する!

よって、所有の物件を売却する際には、その状態を正確に把握することが非常に重要になってきます!なぜなら、売却後に隠れた瑕疵が見つかった場合、契約不適合責任に問われるリスクがあるからです。また、物件の状態を把握できれば、建物の価値を正しく評価することも可能になるハズです。
ここでは、その正確な把握方法を見ていきましょう。

その流れは以下。

①ホームインスペクションの活用
まずは、「ホームインスペクション(住宅診断)」で、専門家さんによる住宅の状態検査をします。この検査を通じて、建物の構造や給排水設備、電気設備など、目に見えない部分の問題点を発見することができます。特に、老朽化した物件や以前から問題を抱えている物件では、これによって後々のトラブルを未然に防ぐことが可能です。費用相場は5〜7万円程度と言われています。

②物件状態の詳細な分析
つぎに、ホームインスペクションの結果を基に、物件の状態を詳細に分析しましょう。買主が関心を持ちそうなポイントを中心にチェックします。
・建物の劣化状況や欠陥の程度
・修繕が必要なのか見積もりと費用対効果
・現状の建物の利用価値
これらの分析結果は、後のディスクロージャー(情報開示)にも役立てることができ、買主さんへの信頼性を高めたり、いいアピールになります。

③隠れた瑕疵の発見と告知書の作成
そして、物件に隠れた瑕疵が発見できたら、今度はそれを正確に伝えることが不可欠です。その際、告知書の作成が重要になります。告知書には、物件の瑕疵や修繕履歴なども記載するので、買主さんにとっても安心材料になるハズです。

物件情報の開示の重要性!

このように、所有物件の状態を把握できたら、「ディスクロージャー(物件情報の開示)」という非常に重要なステップに入ります。そもそもお困り物件でなくとも、中古物件には大なり小なり問題はあるもの。その物件のすべての情報、特に瑕疵に関する詳細を、買主さんに伝える大切なプロセスです。この情報開示が適切に行われることで、契約不適合責任を回避するための基盤を築くことができます!
それは言うまでもなく、買主さんとの信頼関係を築く上でも重要です。買主さんは、開示された情報に基づいて物件の価値を判断し、購入の意思決定を行います。
・物件の構造的な問題
・過去の修繕記録
・法的な問題や権利の成約
どれも買主さんが気になるものばかり。透明なディスクロージャーは、その信頼を得るためには必要不可欠であるワケです。もし万が一、「買値を安く買い叩かれるのでは?」と売主さんが知っている瑕疵を隠してしまえば、買主さん
が後になってその問題に気づいた場合、信頼関係が崩れるだけではなく、契約不適合責任に関する法的なトラブルに発展する可能性があることは、肝に銘じないといけません。
適切なディスクロージャーを行うことで、たとえ物件価格が多少低くなったとしても、物件売却後に枕を高くして寝られるのであれば、飲み込むべきコストと割り切ることが出来るのではないでしょうか?

安全・安心の不動産取り引きをするために!

ただ、ここまでしても、完全に契約不適合責任を回避できるとは言い切れません!そこで、安全・安心の不動産取り引きをするために、最後の最後まで抜かりなく進めるためのポイントを解説します。

それは、免責条項の正しい設定をすることです。これにより、将来発生するかもしれない責任を売主が負わないですむようにします。重要なのは、この免責条項を売買契約書に明確に記載すること。それを満たすためには以下。
・条項の適用範囲を明確かつ具体的に記載されていること
・買主に理解できるように記載されていること
・公序良俗に反しないこと

その上で何度も言いますが、ホームインスペクションで知り得た瑕疵を隠さないことと、買主さんに物件の状態を十分に説明して、理解してもらえるよう努めること。さらには、リスクを完全にゼロにはできないと知ること。これらが大切です。
そして、それらに精通した専門家さんの協力を得ることです。不動産売却において、契約不適合責任に関する手続きは複雑です。信頼に足る専門家さんに出会えて、その協力が得られるなら、安心して取り引きを進めることができます。

そこで重要なのは、その専門家である不動産業者選びになります。そもそも「お困り物件」というのは、今回の話のようなトラブルは珍しくはありません。それでも「そんなトラブルは不動産会社が何とかしてくれるんじゃないの?」と思うかもしれません。実はそうでもなくて、例えば、仲介業者さんだったら、売却後のそんなトラブルの責任はとってはくれません。きちんとした(問題を明文化した)漏れのない売買契約書を作成できる不動産業者さんも意外と少ないものです。

もし、ご自身の所有物件に不安や問題が大きいと思われるなら、不動産買取業者さんに直接買い取ってもらうのも、一つの選択肢です。付加価値を付けて転売する目的があるため、市場相場よりも安い買取価格になるかもしれませんが、これまでお話してきたリスクを受け入れるのが難しいと判断されるなら、検討の余地アリです。これは契約不適合責任を負うことが、ほぼない方法なので安心です。

まとめ

今回の記事では、問題の多いお困り物件の所有者さんが安心の不動産取り引きをするために、契約不適合責任とは何なのか、そしてそれを負わないための方法や手続きについて、できる限り分かりやすく解説してきました。

「契約不適合責任」とは、売却する不動産に合意された種類・数量・品質のいずれかの条件に合致しない瑕疵(欠陥)があった場合に、売主さんが負う責任のことを指します。

一般に知られる「瑕疵担保責任」から、買主さんが契約締結時において注意を払っていても知ることが出来なかった「隠れた瑕疵」の要件を撤廃し、売主さんに対して、「契約の解除」「損害賠償請求」のみならず、「履行の追完請求」と「代金減額請求」も出来るように、2020年4月1日に民法改正され、「契約不適合責任」として再構成されました。これまでに比べて、買主さんの立場の保護が強化されたと言えます。

よって、所有の物件売却後に隠れた瑕疵が見つかった場合、契約不適合責任に問われるリスクがあるので、その状態を正確に把握することが非常に重要になりました。

その正確な把握方法の流れは以下。
①ホームインスペクションの活用
②物件状態の詳細な分析
③隠れた瑕疵の発見と告知書の作成

このように、所有物件の状態を把握できたら、「ディスクロージャー(物件情報の開示)」という、その物件のすべての情報、特に瑕疵に関する詳細を、買主さんに伝える大切なプロセスで、契約不適合責任を回避します。
それは買主さんとの信頼関係を築く上でも重要で、買主さんは開示された情報に基づいて購入の意思決定を行います。
・物件の構造的な問題
・過去の修繕記録
・法的な問題や権利の成約
透明なディスクロージャーは、その信頼を得るためには必要不可欠であるワケですが、万が一、売主さんが知っている瑕疵を隠し、買主さんが後になってその問題に気づいた場合、信頼関係が崩れるだけではなく、契約不適合責任を問われます。

ただ、完全に契約不適合責任を回避できませんので、安全・安心の不動産取り引きをするために抜かりなく進めるためのポイントとして、「免責条項の正しい設定をすること」「ホームインスペクションで知り得た瑕疵を隠さないことと」「買主さんに物件の状態を理解してもらえるよう努めること」「リスクを完全にゼロにはできないと知ること」があります。

そして不動産売却において、契約不適合責任に関する手続きは複雑なので、それらに精通した専門家さんの協力を得ることが大切です。
重要なのは、その専門家である不動産業者選びです。仲介では売却後のトラブルの責任はとってはくれませんし、きちんとした売買契約書を作成できる不動産業者さんも意外と少ないものです。

もし、ご自身の所有物件に不安や問題が大きいなら、不動産買取業者さんに直接買い取ってもらうのも、一つの選択肢です。付加価値を付けて転売する目的があるため、市場相場よりも安い買取価格になるかもしれませんが、検討の余地アリです。これは契約不適合責任を負うことが、ほぼない方法なので安心です。

私たちエスエイアシストは、そんな選択肢になり得る不動産買取業者です。これまで、入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可などといった「お困り物件」のご相談を数々と解決してきた実績があります!
ぜひ一度、お気軽にお電話くださいませ!お待ちしています。

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