
独自のノウハウにより入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可など、他の不動産会社が取り扱いづらい“お困り物件”を解決に導いてきた不動産・用地開発のスペシャリスト、株式会社エスエイアシストがお届けする“お困り物件”コラム、第94回目は「ワンルームマンションの売却」です。
将来の安心を求めて購入した投資用ワンルームマンション。今となっては多くの問題を抱え売却を考えるも、「まともに売却できない!」と悩む方は少なくありません。投資利回りが低い、築年数が古い、サブリース契約が絡んでいる、など原因はさまざまです。しかし、そもそも購入当初から「売れない物件」を掴まされていた可能性も否定できません。
今回の記事では、ワンルームマンションが売却できない理由や、損切りをしてでも早期売却すべきかについても、分かりやすく解説していきます。これ以上、損失を拡大させないためにも重要な内容となります。ぜひ最後まで読んでいってくださいね!
ワンルームマンションが売却できない理由とは?

まず、「投資用ワンルームマンション」とは、「マンションの一室を購入し賃貸物件として人に貸し出すことで、家賃収入を得る不動産投資」です。一般的に、自己資金ではなく金融機関から融資を受けて購入するため、運用がうまくいかなければ借金だけが残るケースも少なくはありません。
ときに、運用への負担感や経済的な問題から不動産売却を決意したとして、「まともに売却が出来ない!」ことが、往々としてあります。そんな売却できない理由について、多くの場合以下のような問題が挙げられます。
①売出価格の設定ミス
ひとつに、売出価格が不動産市場相場よりも高すぎる場合があります。特に、借入金(負債)が大きかったときに、売却できたとしても別で資金を補填しなくてはならなくなるため、設定価格を簡単に下げることができないケースがあります。そうなると、適正価格に修正することが難しくなります。
②需給バランスが不均衡
つぎに、需給バランスが不均衡な点。ワンルームマンションは都市部を中心に供給過多の傾向があり、とくにエリアによっては供給に需要が追いつかないことがあります。当然ですが、入居者さんが付かなければ、基本的に賃貸収入は見込めません。そのため、物件売却を希望しても買い手さんが見つかりにくいことになります。
③他との差別化が困難
また、供給過多の中にあって、ワンルームマンションは他との差別化が難しいこともあります。例えば、間取りにおいて多くは同じような形をしています。要するに、個別の強みを出しにくいんです。同じような築年数・間取り・立地の物件が数多く市場に出ている場合、優位性を出すのは難しいもの。
④実利回りが低い
さらに、同じような物件が並ぶ中、勝負できるのは賃料の価格差くらいです。高くすれば入居者さんは付かない、低くすれば…。マンション購入時には「高利回り」と言われたのに、実際の管理費や修繕費などを差し引くと利回りが低く、投資対象としての魅力がないケースがあります。当然、投資家さんからは見向きもされません。
⑤サブリース契約のリスク
さいごに、サブリース契約のリスクです。業者側が借り上げて「家賃保証があるから安心」とうたっていたのに、多額の手数料を抜かれた挙げ句に、契約途中で保証家賃を減額されたり、解約が困難だったりするケースが多いのが実情。この日本では、借主保護が強力な国です。不思議な構図に感じるかもしれませんが、借り上げ業者側のほうが弱者として扱われるため、所有者側が不利になってしまいます。これは、大きな売却の妨げになるんです!
そもそも価値のないものを掴まされている?
このように、何とも不利な条件が重なっていると感じるハズです。それは、そもそも購入時点で「売れない物件」という価値のないものを掴まされている可能性があるということ。悪徳なマンション販売業者の手口によって、ほぼほぼ騙されているのかもしれません。
もちろん、適切に運用されているワンルームマンション投資はあり、上手に運用して利益を上げている投資家さんもいることは間違いないことは、付け加えておきます。ただ、簡単なことではありません!
そんな悪徳業者の典型的な手口として、以下のようなものがあります。
・高額で販売:「今買わないと損!」と急かして相場よりも高額な契約をさせる
・利回りを誤認:入居率や経費率を考慮しない都合の良い計算で儲かると見せかける
・金融機関との癒着:返済能力に問題がなければ家計状況も考慮せずに高額な借入を促す
・夢ばかり見せる:改修費用や賃料減額などのリスクを見せず「将来の年金代わり」と説明
・サブリース契約の押し付け:家賃保証をうたうが購入者に不利な条件を十分に説明しない
これらは、ちゃんと知識のある人物には到底売れるような代物ではありません。であるので、悪徳業者としては狙いやすいターゲットについて、よく理解しています。狙われやすい人には、共通の特徴があるんです。
・不動産投資の初心者
・高収入の専門職(医師や弁護士など)
・金融リテラシーが低い人
そんな中、よりコトを難しくしてしまうのは、マンション購入者さんに与信の問題がなく、返済能力にも申し分なければ、金融機関は融資を断る理由が無いということです。それは、マンション購入者さんからすれば、「金融機関が融資してくれているから価値がある物件である」という錯覚に陥らせることに繋がります。
基本的に金融機関はお金を貸して商売をしています。要するに、お金を返し続けてくれれば良いのです。これは、倫理観がどうのとかという問題ではなく、そういうものです。家計の経済状況にまで、口を出してくることはないんです!
損切りしてでも早期売却すべき理由とは?
こうした背景があるため、まずはご自身の物件がどのような状態なのかを、客観的に分析することが重要です。もし、本当に価値のないワンルームマンションを保有しているのであれば、長期的に見てそのデメリットは非常に大きいと言うほかありません!以下に、損切り(投資家が保有資産に損失があるときに、売却して損失を確定させること)してでもマンションの早期売却を検討すべき理由を挙げていきます。
①損失の拡大を防ぐ
まず、物件を保有している間は、管理費は修繕積立金、固定資産税、及び退去後の現状回復費用など、支出が続きます。また、築年数が経過するほど市場価格は下がり、売却時にさらなる損失を被る可能性もあります。特に、日本において建物は減価償却していくので、今ならまだ高値で売れるかもしれませんが、売却を先延ばしすることでより厳しい状況に追い込まれることも!損切りによる早期売却は、損失の拡大を防ぐ有効な手段です。
②キャッシュフローの改善
また、価値の低いワンルームマンションを持ち続けることで、家賃収入よりも支出が上回る状態になることがあります。この状態を放置すると、毎月の赤字が増える一方です。もしくは、必ず訪れる入居者さんの退去に伴う原状回復(つぎの入居者のために物件を入居時の状態に戻すこと)するための費用を準備するために、日々の生活費を抑えなくてはならないケースもあるでしょう。キャッシュフロー(家計における日々のお金の流れ)の改善は、生活の満足度を上げるためにも非常に重要です。
③信用への影響回避
そして、融資を利用して購入したワンルームマンションを所有している以上、追加の不動産投資はもちろん、自宅の住宅ローンの審査にも影響がでる可能性があります。万が一、返済を焦げ付かせて滞納するようなことがあれば、クレジットカードすら新規で作ることも出来なくなります。それを回避するためにも、今の負債を早めに精算することで、信用情報に悪影響を与えずに済みます。
④新たな投資機会の創出
もし、損切りしてでも売却し手元に資金を戻せれば、より良い投資機会にシフトチェンジすることも可能になります。投資目的であったワンルームマンションが足かせになり、他の魅力的な投資案件に参入できないのは本末転倒。資産の見直しを行い、間違いは間違い、失敗は失敗と認めて、次のステップへ進むための準備をしなくてはなりません!
⑤精神的な負担の解消
さいごは、一番重要なことです。資産がゴリゴリ削られていくことや、売却できないワンルームマンションを持ち続けることは、大きな精神的なストレスになります。もしかしたら、家族から責められることもあるかもしれません。「いつ売れるのか」「このままで大丈夫なのか」と不安を抱え続けるより、経済的な問題はさておき、損切りして手放すことで気持ちに整理がつき楽になれるハズです。
売却を成功させるために今すぐできること!
では、少しでも前向きに捉えていきましょう。「売却できない」と諦めるのではなく、売却を成功させるために、今すぐにでも取り組めることに注力していきます。ここでは、その具体的なアクションを紹介します。
①市場調査を徹底する
はじめにやるべきこととして、物件の市場価値を大まかにでも知ることです。あわせて、市場相場も把握することで、さらなる他者に良いようにされるような「泣き面にハチ」状態を回避できます。複数の不動産業者さんに依頼して、相見積もりをしてもらうことも大切ですが、ご自身で情報を取りに行く姿勢も大切です。不動産物件紹介サイトなどに、所有物件と同様な物件を検索して、予備知識をつけていきましょう。
②入居付けする
状況にもよりますが、現状で入居者さんがいない場合は、売却前に入居付けをすることで、投資家さんにとって手間が減り「利回りのある物件」と認識してもらえる可能性が出ます。家賃といった入居条件の適切な見直し、内装の一新、設備の充実、広告方法の検討など、費用対効果を考えながら検討していきます。たとえ、入居者が付かないとしても、物件の魅力を最大化することは、その後も重要になってきます。
③適切な売出価格の設定する
そして、適切な売出価格を設定します。高すぎても安すぎてもいけません。相場よりも高すぎれば、情報を上げてから2〜3ヶ月もすると、売れ残り感が出てしまい、敬遠されてしまいます。一方で安すぎては負債を完済することが難しくなります。値引き交渉が入ることを前提として、目標額より少し高く設定して様子見をします。その目標額がそもそも負債を下回るのなら、補填の資金を調達しなくてはなりません。
④信頼できる業者を選ぶ
ともあれ、自助努力のみでは限界があります。そのため、アドバイザーになり得る信頼できる業者さんを選ぶ必要があります。不動産仲介で売却するにせよ、直接に買い取ってもらうにせよ、業者選びは大変重要になります。
・ネット上の口コミや評判を調査し実績を確認する
・複数の業者に相談して条件や手数料などの比較を行う
・誠実でレスポンスよく対応する営業担当を選ぶ(フィーリングも大切)
このように、適切な業者さんを選ぶことで、売却の成功率は大幅に向上し、安心して取引を進めることができます。
不動産買取を利用して早期売却する!

ということで最後に、どうやってワンルームマンションを売却するのが適切か解説していきます。結論から言えば、条件の悪い物件であれば、不動産買取を利用して早期売却をするのが得策なんですが、「不動産仲介」と「不動産買取」の違いを理解することで、腹落ちして自信をもって取り組めるようになります!
「不動産仲介」で売却するには、ワンルームマンション特有の難しさが影響します。ポイントは「売却できない理由」で先述した通り、ファミリー層向けの物件と違いワンルームマンションは「供給過多であり、他との差別化がしづらく、実利回りが低い」ことにあります。
普通に売っては買い手さんが見つかりにくいのです!売却活動は、内覧対応や手続きなど手間や負担は大きく、長期間になる場合が多い上、実際に売却できるかも不確定です。ただメリットとしては、売れれば市場価格に近い金額で売却できる可能性があることです。
一方で、「不動産買取」を利用するなら、一般的に市場価格より買取価格が低くなる傾向がありますし、業者選びを間違えると買い叩かれる恐れもあります。
とはいえ、ワンルームマンションの問題を早期解決する手立てとしてのメリットに以下があります。
・業者との直接取引で売却期間は短く、すぐに現金化できる
・修繕やリフォーム、入居付けは不要で、手間をかけずに売却できる
・契約前に買取価格が明確になるので、安心感がある
どうかお一人で抱え込むことなく、信頼できる業者さんとワンルームマンションの売却を成功させてください!
まとめ
今回の記事では、ワンルームマンションが売却できない理由や、損切りをしてでも早期売却すべきかについても、分かりやすく解説していきました。
まず、「投資用ワンルームマンション」とは、「マンションの一室を購入し賃貸物件として人に貸し出すことで、家賃収入を得る不動産投資」です。一般的に融資を受けて購入するため、運用がうまくいかずに借金だけが残ることもあります。
それは、不動産売却が出来ないことが往々としてあり、売却できない理由は以下。
①売出価格の設定ミス
②需給バランスが不均衡
③他との差別化が困難
④実利回りが低い
⑤サブリース契約のリスク
適切に運用して利益を上げている投資家さんもいることは事実ですが、そもそも購入時点で「売れない物件」という価値のないものを掴まされている可能性があります。
そんな悪徳業者の典型的な手口として、「高額で販売・利回りを誤認・金融機関との癒着・夢ばかり見せる・サブリース契約の押し付け」があります。
悪徳業者に狙われやすい人には、共通点は「不動産投資の初心者・高収入の専門職(医師や弁護士など)・金融リテラシーが低い人」が多いです。
金融機関はマンション購入者さんの返済能力にも申し分なければ、融資を断る理由が無いということがあり、それは、マンション購入者さんからすれば、「金融機関が融資してくれているから価値がある物件である」という錯覚に陥らせることに繋がります。
こうした背景があるため、まずは物件の状態を客観的に分析し、もし本当に価値のないワンルームマンションなのであれば、損切りしてでも早期売却を検討すべき理由があります。
①損失の拡大を防ぐ
②キャッシュフローの改善
③信用への影響回避
④新たな投資機会の創出
⑤精神的な負担の解消
では、少しでも前向きに売却を成功させるために、今すぐにでも取り組めることを紹介。
①市場調査を徹底する
②入居付けする
③適切な売出価格の設定する
④信頼できる業者を選ぶ
最後に、条件の悪いワンルームマンションを売却するのには、不動産買取を利用して早期売却をするのが得策なんです。
「不動産仲介」で売却するには、ワンルームマンション特有の難しさが影響し、普通に売っては買い手さんが見つかりにくいのです!売却活動は手間や負担は大きく、長期間になる場合が多い上、実際に売却できるかも不確定です。ただメリットとしては、売れれば市場価格に近い金額で売却できる可能性があることです。
一方で、「不動産買取」を利用するなら、一般的に市場価格より買取価格が低くなる傾向がありますし、業者選びを間違えると買い叩かれる恐れもありますが、メリットに以下があります。
・業者との直接取引で売却期間は短く、すぐに現金化できる
・修繕やリフォーム、入居付けは不要で、手間をかけずに売却できる
・契約前に買取価格が明確になるので、安心感がある
私たちエスエイアシストも不動産買取業者のひとつです。入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可など、困ってしまう“訳あり物件”のご相談を数々と解決してきた実績があります。ワンルームマンションの運用で業者不信になる方も多いとは思いますが、ぜひ一度エスエイアシストにご相談してみてください。全力でお手伝いさせていただきます。お待ちしています。
