シロアリ被害の告知義務と契約不適合責任とは?相続空き家を安心して売却

独自のノウハウにより、入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可物件など、他の不動産会社では取り扱いづらい「お困り物件」を解決に導いてきた、不動産・用地開発のスペシャリスト・株式会社エスエイアシストがお届けする「お困り物件コラム」。第161回目は「シロアリ被害の告知義務」です。

相続した空き家の床下をのぞいたとき、シロアリの被害跡が見つかることがあります。「隠して売れないか?」「告知したら買い手がつかないのではないか?」「後から賠償を請求されたらどうしよう」…、そう不安を感じる方は少なくありません。
結論から言うと、シロアリ被害は法律上の告知義務の対象であり、隠すことはできません。ただ、正しく告知した上で売却手段を選べば、法的トラブルを防ぎながら現状のまま売り切ることは十分に可能です。

この記事では、シロアリ被害のある相続空き家の売却について、告知義務の根拠や契約不適合責任とは何か、告知しなかった場合のリスク、売却前の準備や売却方法の選択肢を順に整理します。ぜひ最後までお付き合いください。

お困り物件買取事業

シロアリ被害は告知義務の対象になる?

まず結論から言えば、シロアリ被害がある家を売る場合、告知義務は生じます。不動産を売却する際、売主には物件の重要な欠陥を買主に正直に伝える義務があります。ポイントは以下です。

①シロアリ被害は買主の判断に影響する重要な事実
シロアリ被害は建物の構造や安全性に直接影響する欠陥として「物理的瑕疵」に分類され、通常は買主の購入判断に影響する重要な事実として扱われます。個人の売主がこの事実を知りながら告知しなかった場合、信義則上の説明義務違反等を問われる可能性があります。また、仲介に入る不動産会社(取引業者)についても、宅地建物取引業法47条により、取引上重要な事項について故意に事実を告げなかったり、不実のことを告げたりする行為が禁止されています。

なお、売主が本当に知らなかった事実について、「告知しなかった」という理由だけで直ちに売主の責任を問われるとは限りません。ただし、引き渡された建物が契約内容に適合していなければ、告知義務とは別に契約不適合責任(契約内容との相違に対する売主責任)が問題となる場合があります。

②過去の被害歴や駆除・修繕履歴も伝える
注意したいのは、現在進行形の被害だけでなく、過去の被害歴や駆除・修繕の履歴も買主の判断に影響する可能性がある点です。「10年前に一度駆除した」「修繕済みだからもう問題ない」という理由で告知を省略することは適切ではありません。修繕済みであっても、被害があったという事実そのものを買主に伝える必要があります。被害があった場所、駆除や修繕を実施した時期、現在の状態などを具体的に伝えておくことが、引渡し後のトラブル防止につながります。

③古い住宅ではシロアリ被害は珍しくない
こうしたシロアリ被害は古い住宅において、決して珍しいケースではありません。国土交通省の補助事業として日本長期住宅メンテナンス有限責任事業組合が実施した調査では、築25年以上の住宅の5軒に1軒でシロアリ被害が確認されています。特に、長く人が住んでいなかった相続空き家は、湿気がこもりやすく被害の発見も遅れがちです。

売却前に自分で確認する際は、以下の3点が目安になります。
・蟻道:基礎や配管まわりに土のトンネル状の跡がある
・空洞音:柱や壁を叩くとポコポコと軽い音がする
・羽アリ:4〜7月頃に屋内で羽アリを目撃した記憶がある
いずれかに心当たりがあれば、専門家による調査を受けることをおすすめします。

後々のトラブルを防ぐためにも、事前に正しく状態を確認し、把握している事実を正直に告知しておくことが最大の自衛策となります。

告知義務を果たさなかった場合に問われる契約不適合責任とは

もし告知しないまま売却し、引渡し後に買主がシロアリ被害を発見した場合、売主は「契約不適合責任」を問われる可能性があります。2020年の民法改正によって従来の「瑕疵担保責任」から移行したこの制度では、売主の責任範囲がより明確に規定されました。

重要なのは、(先述の通り)契約不適合責任において「本当に知らなかった」「悪意はなかった」という事情だけで、当然にすべての責任を免れられるわけではないという点です。

買主が「不適合(契約内容と違う事象)を知った時から1年以内に売主へその旨を通知」すれば、以下の権利を行使できる場合があります。
・追完請求:シロアリの駆除や建物の補修を求める権利
・代金減額請求:原則として、修繕を求めても対応されない場合などに売買代金の減額を求める権利
・契約解除:構造上の問題で住居目的を達成できない場合に契約を白紙に戻す権利
・損害賠償請求:調査費用や仮住まい費、家財被害への補償などを求める権利

このうち、追完・代金減額・契約解除は、売主の過失の有無に関わらず行使できます。ただし、契約解除については、不適合の程度や追完の可否、契約目的を達成できるかといった事情によって判断されるため、シロアリ被害が見つかっただけで当然に契約解除が認められるわけではありません。

一方で、損害賠償については売主に帰責事由(過失)がある場合に限られます。しかし、「知っていたにもかかわらず伝えなかった」と判断されれば、調査費や仮住まいにかかった実費の補償を求められる可能性があります。

「知っていた」のなら別問題ですが、「知らなかったから大丈夫」と考えるのではなく、売却前に物件の状態を可能な範囲で確認し、契約書や物件状況等報告書に反映させることが重要です。

シロアリ被害の告知義務を果たすことで売却価格にどう影響する?

そのため、シロアリ被害の告知義務を果たすことは大切なことです。ただ、「正直に告知したら買い手がつかない」と心配する方は多いでしょう。もちろん、売却価格や売れやすさに影響が出ることはありますが、問題はその程度と対処法です。

①駆除・修繕・解体費用が価格交渉の材料になりやすい
まず、費用規模の目安を整理しておきます。シロアリ駆除にかかる費用は1坪あたり5,000円〜1万円程度です。木造住宅の構造材が深刻な被害を受けており建物の解体が必要な場合は、30坪規模で解体費用として100万〜150万円(ただし、あくまで一般的な目安であり、建物の状況によって費用は大きく異なる)になることもあります。
これら修繕や解体にかかる費用の見積もりが高額になれば、仲介で個人に売却する際の価格交渉でその分が値引き材料になりやすい状況があります。

②個人買主との売買では免責特約の合意が課題になる
次に、個人買主との仲介売却では、告知義務を果たした上で免責特約の合意を得ることがひとつの課題になります。相続空き家を現状のまま引き渡す場合、個人の買主にとっては、購入後に追加の駆除費用や修繕費用が発生する不安があります。
そのため、シロアリ被害の可能性がある物件について、契約不適合責任を全面的に免責する条件に同意してもらうハードルは高くなりやすいと考えられます。その結果、値引き交渉が長期化したり、売れ残りが続いたりするリスクが高まる傾向があります。

③修繕しても過去の被害歴は告知する必要がある
もちろん、修繕してから売ることで価格を維持できる可能性はあります。ただし、修繕済みであっても「過去に被害があった」という事実の告知義務は残ります。修繕費用をかけても価格への影響が避けられないとすれば、費用対効果の観点から修繕のメリットが小さくなるケースもあります。

大切なのは、「告知すると一律に売れなくなる」と考えないことです。売却価格への影響は、被害の範囲や程度、駆除や修繕の実施状況、調査報告書や保証書の有無、買主の利用目的によって変わります。

免責特約があってもシロアリ被害の責任が残るケース

ときに契約書に「現状有姿売買」「契約不適合責任(瑕疵担保責任)を負わない」と記載すれば安心、と考える方がいます。しかし現行の法律や実務の下では、免責特約があってもシロアリ被害の責任が残るケースがあります。

ここでは、免責特約の限界について深掘りします。

①知っていて告げなかった事実は免責されない
告知義務に関連して民法572条は次のように定めています。売主が知りながら買主に告げなかった事実については、免責特約があっても責任を免れることができません。「知っていて隠した欠陥」については、契約書に免責条項を設けても、売主を守ることはできません。
「知らなかった」と主張しても、物件状況等報告書への記載漏れがある場合や、過去の駆除記録や修繕記録が残っている場合、説明が不十分な場合は、法的に厳しい立場に立たされるリスクがあります。

②「現状有姿」という言葉だけですべての責任は免れない
また、「現状有姿売買(そのままの状態で引き渡す)」と定めただけでは安心できません。参考となる過去の判例(東京地裁平成18年1月20日・RETIO掲載)があります。この事案では「現況有姿売買」として売却された物件にシロアリ被害が存在し、売主の認識があったとは認定されなかった(知らなかった)にもかかわらず、隠れた瑕疵として売主の担保責任が認められました。
免責とする不適合の範囲を具体的に明記し、買主が十分に納得していなければ、「現状有姿」という言葉だけですべての責任を免れることはできない点に注意が必要です。

ただし、この判例は2020年の改正民法施行前の旧・瑕疵担保責任に関する事例です。現在の契約不適合責任にそのまま当てはめられるわけではありませんが、「現状有姿」という抽象的な文言だけで、すべての責任が当然に免除されるわけではないという実務上の参考になります。

なお、修繕費用が心配な方へ一点付け加えます。シロアリ被害は国税庁が「害虫による異常な災害」に該当すると定めており、修繕費用・駆除費用の一部が確定申告時に雑損控除の対象になる可能性があります。

ただし、雑損控除は、対象となる資産が「生活に通常必要な資産」であることなどの要件があります。相続後に居住せず、売却目的で保有している空き家などは対象外となる可能性もあるため、適用の可否については税務署または税理士に確認してください。また、将来の被害を防止するための予防費用は、原則として雑損控除の対象になりません。

シロアリ被害のある物件の売却前にやること3ステップ

そこで、シロアリ被害のある物件を売却する前に、以下の3つのステップを踏んでおくことで、告知の正確性が高まり、価格交渉を有利に進めやすくなります。

ステップ①:ホームインスペクションやシロアリ調査の実施
一つ目に、シロアリ被害の範囲や構造への影響が不明確な場合は、売却前に専門家によるホームインスペクション(建物状況調査)を依頼します。第三者の調査報告書を取得した上で提示することで、言った言わないのトラブルを防ぎ、買主の不安を軽減することにつながります。また、シロアリ被害が疑われる場合は建物状況調査に加え、シロアリ防除業者などによる床下調査を併用することが大切です。
状況によって被害が軽微であると客観的に示せれば、過剰な値引き要求を回避できる可能性もあります。インスペクション報告書やシロアリ調査報告書は物件状況等報告書への添付資料としても有効です。

ステップ②:修繕やシロアリ駆除の履歴を整理して費用の記録を残す
二つ目に、過去に駆除や修繕を行っている場合は、専門業者の保証書や施工明細、実施年月をひとまとめにして手元に揃えます。修繕済みであることを証明できれば、再発リスクに対する買主の不安を軽減でき、価格交渉での値下げ幅を抑えられる可能性があります。
今回新たに駆除・修繕を行う場合は、費用に関する領収書を必ず保管してください。先述のとおり、シロアリ被害による修繕費・駆除費用は一定の要件を満たせば、確定申告時に雑損控除の対象になる可能性があります。ただし、相続空き家の利用状況や保有目的によっては対象外となることがあるため、税務署や税理士への確認が必要です。

ステップ③:物件状況等報告書へ正確な記載をする
三つ目に、物件状況等報告書へ正確な記載をすることも大切です。「被害無」と安易に記載することは、後のトラブルを招くリスクがあります。不動産流通業界団体が作成している物件状況等報告書の標準書式などでは、「過去の被害」と「現在の被害」を区分し、いつ(確認・施工年月)・どこを(被害箇所)・どうしたか(未処理・駆除済・修繕済・修繕予定)を具体的に書くことが実務上求められています。
駆除業者の保証書だけでなく、施工明細、写真、調査報告書などを添付することも、引渡し後のトラブル防止に効果的です。

この3ステップを踏むことで、告知義務に関する不安を大幅に軽減できます。

シロアリ被害がある物件の売却方法3つの違いを整理する

以上を踏まえ、シロアリ被害の告知義務をしっかり果たすことを前提とし、売却方法には主に3つの選択肢があります。状況に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。

①修繕してから仲介売却する
まず、シロアリを駆除した上で修繕し、仲介業者を通じて個人買主に売る方法です。被害が軽微で修繕費用が抑えられる場合、仲介価格に近い水準で売却できる可能性があります。
ただし、修繕後も「過去に被害があった」という告知義務は残ります。修繕費用をかけても仲介価格への影響が避けられないとすれば、修繕の有無による価格差や費用対効果を慎重に検討する必要があります。

②修繕なしで仲介売却する
次に、修繕なしで不動産仲介で個人買主に売る方法です。告知した上で免責とする範囲を契約書に具体的に記載し、買主の合意を得られれば、契約不適合責任を限定できる場合があります。
ただし、免責特約の合意には買主の十分な理解と納得が前提となるため、個人買主に同意を得るハードルは高い状況にあります。値引き交渉や長期にわたる売れ残りが、現実的なリスクとして残る点は考慮が必要です。

③現状のまま買取業者に売却する
最後に、相続空き家をできるだけ手間なく手放したい場合、不動産買取業者に現状のまま直接売却する方法があります。買主がプロの事業者になるため、被害状況や修繕リスクを査定に反映した上で、取引を進めることができます。
個人売主と買取業者との契約では、双方の合意により、契約不適合責任を負う期間や対象範囲を具体的に限定したり、免責としたりするケースがあります。そのため、駆除や修繕を行わず、現状のまま売却できる可能性があります。
ただし、買取業者が相手であっても、売主が知っているシロアリ被害を伝えなくてよいわけではありません。知りながら告げなかった事実については、免責特約があっても責任が残る可能性があります。

シロアリ被害のある物件を売却するにあたり、買取を選ぶことで、
・現状のまま引き渡せるため、事前の駆除や修繕、建物の解体などが不要になる
・買主を探す必要がないため、売却スピードが速い(最短数日〜数週間程度)
・家財道具などの残置物の片付けもそのまま任せられるケースがある
といったメリットもあり、引渡し後のトラブルリスクを抑えたい場合に、有力な選択肢になります。

これらは売却価格だけでなく、免責条件や残置物処分、測量、解体などの費用負担も含めて比較することが重要です。

まとめ

今回の記事では、シロアリ被害のある相続空き家の売却について、告知義務の根拠から契約不適合責任、価格への影響、免責特約の限界、売却前の準備、そして現実的な3つの売却方法まで順に解説してきました。

まず、シロアリ被害が告知義務の対象になる理由は以下の3つです。
①シロアリ被害は買主の判断に影響する重要な事実
②過去の被害歴や駆除・修繕履歴も伝える
③古い住宅ではシロアリ被害は珍しくない

売却前に自分で確認する際は、蟻道・空洞音・羽アリ(の発生)に心当たりがあれば、専門家による調査を受け、事前に正しく状態を把握します。

重要なのは、契約不適合責任において「知らない」「悪意はない」というだけで、当然にすべての責任を免れられるわけではないという点です。

告知しないまま売却すると、引渡し後に契約不適合責任を問われる可能性があります。買主が不適合を知った時から1年以内に通知すれば、次の権利が問題となり得ます。
・追完請求(駆除や補修を求める権利)
・代金減額請求(一定の要件を満たしたときに減額を求める権利)
・契約解除(住居目的を達成できない場合に契約を白紙に戻す権利)
・損害賠償請求(売主に帰責事由がある場合の補償)

このうち、追完・代金減額・契約解除は、売主の過失の有無に関わらず行使され、損害賠償については売主に帰責事由(過失)がある場合に限られます。

「知っていた」のなら別問題ですが、「知らなかったから大丈夫」と考えるのではなく、売却前に物件の状態を可能な範囲で確認し、契約書や物件状況等報告書に反映させることが重要です。

告知によって売却価格や売れやすさに影響が出る場面では、3つのポイントを押さえておく必要があります。
①駆除・修繕・解体費用が価格交渉の材料になりやすい
②個人買主との売買では免責特約の合意が課題になる
③修繕しても過去の被害歴は告知する必要がある

大切なのは、「告知すると一律に売れなくなる」と考えないことです。売却価格への影響は、被害の範囲や程度、駆除や修繕の実施状況、調査報告書や保証書の有無、買主の利用目的によって変わります。

また、免責特約を定めても責任が残るケースがあります。
①知っていて告げなかった事実は免責されない
②「現状有姿」という言葉だけですべての責任は免れない

なお、シロアリ被害は修繕費用・駆除費用の一部が確定申告時に雑損控除の対象になる可能性がありますが、相続後に居住せず、売却目的で保有している空き家などは対象外となる可能性もあるため、適用の可否は確認してください。

こうしたリスクを踏まえ、売却前には次の3ステップを踏んでおくことが重要です。
①ホームインスペクションやシロアリ調査の実施
②修繕やシロアリ駆除の履歴を整理して費用の記録を残す
③物件状況等報告書へ正確な記載をする

その上で、状況に合った売却方法の選択が最終的な結果を左右します。
①修繕してから仲介売却する
②修繕なしで仲介売却する
③現状のまま買取業者に売却する

特に、免責特約の合意が得にくい個人買主との取引を避け、引渡し後のトラブルを確実に断ち切りたい場合は、シロアリ被害のような物件を扱い慣れた買取業者への依頼が、最短かつ確実な解決策となります。駆除や修繕の手間をかけずに早期の現金化ができ、契約不適合責任が免責されるケースも多いため、トータルコストを抑えられる場面が少なくありません。

シロアリ被害があっても、相続した空き家を売却する道は必ず存在します。隠して先延ばしにするほど法的リスクは大きくなり、選択肢も狭まります。まずは現状を正確に把握し、正直な告知と専門家への相談を、一日でも早く始めることが重要です。

私たちエスエイアシストは、入居者がいる古いアパートや借地・底地、再建築不可物件など、扱いが難しい「お困り物件」のご相談を数多くサポートしてきました。
「どこに相談すればいいか分からない」「家族に迷惑をかけたくない」と感じている方こそ、ひとりで抱え込まず、まずは現状をお聞かせください。お客様の状況やご希望を踏まえ、無理のない出口プランを一緒に考えます。お困りの物件でお悩みの方は、ぜひエスエイアシストまでご相談ください。

【参考エビデンス・出典】

・シロアリ駆除費用と税務上の扱い(国税庁)
シロアリによる被害は、税法上の「害虫その他の生物による異常な災害」に該当します。そのため、シロアリ被害の修繕に要した費用や、シロアリを駆除するための費用は「雑損控除」の対象となります。また、被害を事前に防止するための費用や、駆除と同時に行う「予防」のための費用は、応急的措置に係る費用ではないため、雑損控除の対象にはなりません。
URL:https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/05/01.htm

・シロアリ被害における売主の法的責任(RETIO判例:東京地裁平成18年1月20日)
築21年の中古住宅において、「現況有姿売買(そのままの状態で引き渡す)」として取引されたにもかかわらず、引渡し後にシロアリ被害が発覚した事例です。裁判所は、売主がシロアリ被害を「認識していた(知っていた)とはいえない」と認定しつつも、建物の土台が侵食され構造耐力上の危険性があることから「隠れた瑕疵」に該当すると判断しました。結果として、売主業者に補修費や引越費用など約718万円の損害賠償(瑕疵担保責任)が命じられています。
URL:https://www.retio.or.jp/wp-content/uploads/2024/11/68-078-1.pdf

・国交省「物件状況等報告書 記入上のご注意」
シロアリ被害については、単に有無を答えるのではなく、「過去に被害があったか(箇所、駆除や修理の有無と時期)」「現在被害があるか(箇所、未処理のままか修理予定か)」など、過去と現在を区分して具体的に記載することが求められています。売買契約の定めに直ちにかかわらなくとも、売主が知っている瑕疵(欠陥)をあらかじめ買主に正確に伝えることが、引渡し後の損害賠償等のトラブルを防ぐために極めて重要です。
URL:https://www.mlit.go.jp/common/000026648.pdf

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